機能性食品
Functional foods
L-カルニチン
用途のご紹介
Case
健康維持に
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L-カルニチンはエネルギー産生(脂質の代謝)の役割を担っていることから、生命活動に欠かせない成分であると言われています。
特に心臓は身体の中でもその必要量が多いと言われています。
その理由は、心臓がエネルギー源の60~70%を脂質に依存しており、心機能を維持するためには脂質からの持続的なエネルギーの確保が必要とされているからなのです。
加齢と共に筋肉中のL-カルニチンは減少しますが、心臓でも減少する傾向が見られます。
そのため、健康維持にL-カルニチンの摂取をおすすめします。
マウス(若年期6週齢、老年期6ヶ月齢)
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M. Costellら, Biochemical and biophysical
reserch communications, 161(3):1135-1143, 1989
元気でアクティブな毎日を過ごしたい方に
平成26年国民栄養調査の結果で、朝食を摂らない人は20~59歳で10%以上といわれており、男女共20歳代が最も多く、30代でも非常に高い水準で、特に男性における割合が多くなっています。
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平成29年 国民健康・栄養調査結果の概要
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朝食を毎日食べている子供ほど、学力調査の平均正答率や基礎的運動能力が高くなっているとの報告があることからも(内閣府食育推進室「食育について考えるために」より)、朝食を摂ることの重要性が伺えます。
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アクティブな毎日にL-カルニチンを!
脂質のエネルギーは1gで9kcalという大きな力です。
その脂質をエネルギーに変えるためには、L-カルニチンが必要です。
1日の活動前の朝食でL-カルニチンを摂ることにより、効率的なエネルギー供給が期待できます。
元気でアクティブな毎日を過ごしたい方にお勧めいたします。
効率よくダイエットしたい方に
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私たちはL-カルニチンを体内の生合成だけでなく、主に食肉の摂取により補給しています。ダイエットの際にカロリーが高く脂肪が多い食肉の摂取を減らす傾向があります。その結果、体内のL-カルニチンが不足してしまうことがあります。
L-カルニチンが少ない状態で有酸素運動をしても脂肪は燃焼しにくくなることから、脂肪燃焼の効率を上げるためにも積極的なL-カルニチンの摂取をおすすめします。L-カルニチンの摂取と運動を併用し、脂肪を燃焼できれば、体脂肪の蓄積は少なくなります。
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Sumiko Shimura,J.Vet. Med.Sci. 55(5):845-847, 1993
運動・スポーツパフォーマンス
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運動やスポーツにはエネルギーが必要です。エネルギーは、「糖質」、「タンパク質」、「脂質」から産生されます。L-カルニチンはその中でも「脂質」をミトコンドリア内へ運ぶ役割をしており、脂肪の燃焼に必須の成分です。
脂肪をエネルギーに変えることができれば、大きなエネルギー供給源になります。そのエネルギーを利用できれば、疲れにくくなり、パフォーマンスも発揮できます。
食事をバランスよくとりながら、L-カルニチンをプラスすることで、脂肪からのエネルギー産生による運動・スポーツパフォーマンスの維持にお役立て下さい。
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C. Marconi, Eur J Appl Physiol, 54(2):131-135, 1985
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辻原命子ら, 日本家政学会誌, 48(1):5-9, 1997
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Noris Siliprandi, Biochimica et Biophysica Acta, 1034:17-21, 1990
授乳中のお母さんと赤ちゃんに
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乳児期はL-カルニチンの生合成が殆ど行われませんが、母乳中には高含量で含まれているため、赤ちゃんは母乳からL-カルニチンを補給しています。しかし、月齢が経つにつれ母乳中のL-カルニチン含量は減少していきます。もし、お母さんの食生活に偏りがあると、母乳中のL-カルニチン含量が少なくなります。そのため、積極的にL-カルニチンを補給する必要があります。
また、乳幼児期のL-カルニチンの合成における酵素活性は成人のわずか12%、2歳半でもL-カルニチンの生合成能が約30%であり、15歳で成人と同等となります。
乳幼児期は離乳食が始まると、母乳摂取が減り母乳からのL-カルニチン供給も減っていきます。しかし、生合成能が低いため、食事からの供給が必要となります。L-カルニチンは食肉に多く含まれますので、乳幼児期に食肉の摂取が少ないと不足しがちになります。授乳中のお母さんも赤ちゃんもL-カルニチンを効率よく補給することが大切です。
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大谷宣伸ら, 日本小児科学会雑誌, 37(1):13-17, 1984
いつまでもイキイキと過ごしたい方
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元気なシニアライフを送るためにもL-カルニチンは欠かせません。
L-カルニチンは加齢と共に減少することがわかっています。L-カルニチンは肉の赤身に多く含まれますが、加齢により食が細くなり食事量が減ると、肉類を摂る機会が少なくなるためと考えられます。
平均年齢101歳、32名を対象に、L-カルニチン摂取群とプラセボ群を比較したところ、L-カルニチン摂取群では血漿中のL-カルニチン量の増加、脂肪重量減少、および除脂肪重量(筋肉量)の増加が認められました。また、肉体的および精神的疲労などの評価においても「L-カルニチン投与群」はプラセボ群より摂取後の数値が減少しました。さらに、記憶力・認識力においては、摂取後の数値が上昇し、生活活動指数や歩行距離にも増加が見られました。
プラセボ 摂取前 |
プラセボ 摂取後 |
プラセボ 前後比 |
カルニチン 摂取前 |
カルニチン 摂取後 |
カルニチン 前後比 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
肉体的疲労 (0-16評価) |
12.7±2.4 | 11.6±2.5 | -1.1 | 12.9±2.6 | 8.8±2.4 | -4.1 |
精神的疲労 (0-16評価) |
7.4±2.3 | 7.1±2.0 | -0.3 | 7.5±2.1 | 4.8±1.7 | -2.7 |
疲労度評価 (9-53評価) |
53.8±5.2 | 51.9±7.6 | -1.9 | 54.2±5.6 | 30.6±9.4 | -23.6 |
認識力・記憶力 (0-30評価) |
16.6±2.9 | 17.2±2.8 | +0.6 | 16.4±2.9 | 20.5±7.6 | +4.1 |
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Mariano Malaguarnera, Am. J. Physiol. 86:1738-1744, 2007
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Mariano Malaguarnera, Am. J. Physiol. 86:1738-1744, 2007
脳の健康に
L-カルニチンにはミトコンドリアへの脂肪酸運搬とは別に脳機能において、その役割が期待されます。L-カルニチンのアセチル誘導体であるアセチルL-カルニチンは、血液脳関門を通過して、中枢神経系に行き渡ります。アセチルL-カルニチンは、脳機能に不可欠な神経伝達物質であるアセチルコリンの生合成の増加に関与することが知られています。
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S. Ando, Journal of Neuroscience Research, 66:266-271, 2001
さらに、アセチルL-カルニチン同様、L-カルニチンにもアセチルコリンの生成を増加する働きが見られるかを神経科学的検証により明らかにすることを目的に実験を行なったところ、L-カルニチン投与により脳コリン作動性シナプスでのアセチルコリンの合成および放出がアセチルL-カルニチンと同等に促進されることが示唆されました。
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* ,P > 0.05 vs Control
2008年東京都老人総合研究所との共同研究